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声帯麻痺(反回神経麻痺)

声帯麻痺(反回神経麻痺)とはABOUT

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反回神経麻痺 (声帯麻痺、喉頭麻痺)とは

声帯は息を吸うときは開き、声を出すときは閉じて振動します。 声帯麻痺で声がかれるのは、麻痺した声帯が開いた状態で動かなくなってしまうためです。 現在の医学では、麻痺した声帯を再び動くようにすることは出来ませんが、動かない声帯を声を出すときと同じ位置に移動させると、声が出るようになります。 現在行われている主なものは「1、声帯内注入術 2、甲状軟骨形成術1型 3、披裂軟骨内転術」の3つです。

当院では3つの手術すべてが可能ですがそれぞれに長所短所があります。 以下にその方法を解説します。

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  • ビデオ:注入前
  • ビデオ:注入後 1ヵ月

声帯内注入術

麻痺した声帯に脂肪やヒアルロン酸などを注入して声帯をふくらませる方法です。 頚部の切開が不要で簡便なため、世界的に広く行われていますが効果が確実でないことが欠点です。 全身麻酔で行う施設もありますが過剰に注入すると声が悪化するため、当院では表面麻酔で声を聴きながら注入します。日帰りで可能で手術時間は数分です。 声の改善には限界があり、持続時間も短いため第一選択にはなりませんが、何らかの理由で入院手術が難しい方には有用です。

また麻痺の発症後まもない例では、自然回復を待っている方に声のQOLを上げることができます。

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甲状軟骨形成術1型

喉頭の軟骨に穴を開け、そこから麻痺した声帯を人工物質で押して正中移動させる方法です。 頚部の外切開が必要ですが、局所麻酔で行うため、患者様の声を聞きながらもっとも良い声の出る位置で調節することが出来ます。

ただし重症例では声の改善に限界があります。

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披裂軟骨内転術

声を出すときには、披裂軟骨が内転することで声帯が正中に移動します。 この手術は実際と同じ声帯の動きを再現するもので、もっとも理にかなった手術です。 声帯は、ギターやバイオリンの弦と同じで、「ピン」と張った状態でもっとも良い声がでます。 図2,3を見るとわかるように1,2、の手術は「ゆるんだ弦を」外側から押しているだけですが、この手術は声帯の張力を再現することが出来ます。 この手術と2の手術を同時に行うことで声は非常に良くなり、当院では多くの患者様が正常な声に戻っています。

局所麻酔で声を聴きながら行い、手術時間は2-3時間です。

  • ビデオ:手術前
  • ビデオ:手術後