痙攣性発声障害 (けいれん性発声障害)
痙攣性発声障害 (けいれん性発声障害)とは
けいれん性発声障害とは、声帯が自分の意思に反して過剰に「閉じよう、閉じよう」とするために、声が詰まってしまう病気です。重症例では、苦しく、しぼり出すような声になります。
声帯に見た目の異常が無いため、数か所の耳鼻咽喉科で「異常ない」あるいは「精神的なものだ」といわれ、原因がわからずに悩んでいた患者さまも少なくありません。病気のはっきりした原因がわかっていないため、治療は「閉じよう」とする声帯を、いかに閉じ過ぎないようにするかを意図した治療が中心です。以下に現在行なわれている、おもな治療を解説します。
ボツリヌムトキシン注射
世界中で最も一般的に行なわれている治療は ボツリヌムトキシンを声帯筋に注射する方法です。この注射により声帯筋は一時的に力を失うため無理に「閉じよう」とはしなくなり声は元に戻ります。この治療は外来で行なえますが、効果が限られており数ヶ月に1回の注射が必要です。なお、当院では以下に述べる手術治療が中心のためボツリヌム注射は行なっておりません。
患者さまが、手術ではなくこの治療を希望される場合、しかるべき施設に紹介させていただきます。(この治療は日本では数施設でしか行なわれていません)
甲状披裂筋摘出術
勝手に閉じようとする声帯筋(甲状披裂筋)を手術で摘出する方法です。 入院して全身麻酔下におこないますが、頸部の切開は不要です。術後 約3ヶ月のあいだ、息がもれるような声が続きますが、その後はほぼ正常に近い声まで改善します。
術前後の声のサンプルを以下にしめします。
| ビデオ:出術前 | ビデオ:甲状披裂筋摘出術 7ヵ月後 |
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甲状軟骨形成術2型
局所麻酔下に喉頭の軟骨を縦に切開し、左右の声帯を少しだけ遠ざけてあげる手術です。患者さまの声を聞きながら手術をするため微妙な調節が可能です。頸部に小さな切開が必要ですが、声帯には直接触れないため術前より悪化することが無いこと、また術後声が気に入らない場合はもとに戻すことの出来る可逆的な手術であることが良い点です。
手術中に左右の声帯を広げた途端、つまりが取れ、声が劇的に変化します。声を効きながら広げる幅を決定し、チタン製の器具で固定します。手術のビデオをご覧ください。
| ビデオ:甲状軟骨形成術2型 |
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外転型痙攣性発声障害
内転型痙攣性発声障害とは逆に、しゃべっている途中で急に声帯が開いてしまい、息がもれるような声になってしまいます。
声のサンプルをお聞きください。
| 外転型痙攣性発声障害 |
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