イー・ボイスクリニック(声のケアと治療を考える会)

声のアンチエイジング手術

 現在医療のあらゆる分野でアンチエイジングの治療が行われていますが、声を若返らせることは極めて難しいと考えられてきました。しかしながら当施設では外科的方法で声を若返らせる治療に取り組み、きわめて良好な結果を得ています。
声のアンチシジング治療にはいくつかの方法がありますが、原因により治療法も異なってきます。そこでまず声の老化について説明します。
足腰の筋力が弱ったり皮膚の張りがなくなったりするのと同様、声も年齢によって低くなったり、枯れたり、弱々しくなったりします。その大きな原因は
(1)声帯筋の筋力低下
(2)声帯粘膜の保湿力低下に伴う弾性の低下 の二つです。
声の断面図声帯の構造は図のようになっており声帯の筋肉をやわらかい粘膜が覆っています。 声帯粘膜と声帯筋の間にはラインケ腔と呼ばれる柔らかい弾力性のあるスペースがあり、ヒアルロン酸がこの部位の水分を維持しています。
(1)の声帯筋の筋力低下は声を使ったりトレーニングをしたりすること(発声訓練や歌をうたうなど)で改善が見込めますが、足腰が20代の筋力に戻ることは無いのと同じく改善度には限界があります。このような場合以下のような手術で声帯の緊張を高めて張りのある声にすることが出来ます(声の若がえり手術)。
(2)の「声帯粘膜の保湿力低下に伴う弾性の低下」の最も大きな原因はラインケ腔でのヒアルロン酸の減少で、お肌の衰えと同じ原因です。肌と同じように年齢とともに声帯内のヒアルロン酸が減少し声帯も萎縮してきます。この結果、声を出すときに息が漏れるようになり、いわゆる「お年寄りのしわがれ声」といわれる弱々しい声になります。今までこのような例に対する治療はなく発声練習をするくらいしか手がありませんでした。しかしながら発声練習により回復するのは前述のように筋力だけなのでほとんど効果はありません。  美容皮膚科領域では、老化により張りを失った肌に対してヒアルロン酸を定期的に注射する治療が行われています。声帯に同じ治療を行うことで声がれの改善が期待できます(声帯内ヒアルロン酸注入術)。
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声の張りを取りもどす手術(声の若返り手術)

声を高くする手術(声の性転換(男性から女性の声))で行うのと同じ手術です。30代から60代くらいの方で声が低くなり「張り」を失った方にこの手術を行うと声が高くなりかつ、張りのある若々しい声になります。特に女性の場合は男性に比べ加齢により声が低くなり、閉経によりさらに著明となりますが。この手術により若々しい声を取り戻すことが出来ます。男性は一般的に加齢により声が高くなると言われていますが、声が弱々しくなったと感じている方にはこの手術は有効です。ただし声が少し高くなります。
詳細は声を高くする手術のページをご覧下さい。
 なお声の若がえり手術は、その性質上保険適応外の手術(自費診療)となります。 ページの先頭へ

老人性の嗄声(声がれ)に対する声帯内ヒアルロン酸注入術

当院では2009年5月に東京医科大学倫理委員会の承認を得て、声帯内に直接ヒアルロン酸を注入する治療を世界で始めて「老人性の声がれに(声帯萎縮)」に対し応用しました。使用するヒアルロン酸は純粋に化学合成された(動物由来の蛋白を原料にしていない)安全な薬で副作用もありません。施術はのどの表面麻酔をした後、経口的にヒアルロン酸を声帯に注入するもので、日帰りで行うことが出来ます。この治療は現在倫理委員会の承認に基づく臨床研究として行っているため保険診療の範囲で施行できます。

以下に施術前後のビデオを示します。注入前には声帯が完全に閉じていませんが、注入後1週間では声帯は閉じており左右対称に振動しています。また術前に聞かれたザラザラした感じもなくなり響きのある声になっています。

ビデオ:ヒアルロン酸注入前 ビデオ:ヒアルロン酸注入後
ビデオ:ヒアルロン酸注入3ヵ月後
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